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*目次*

2009年07月31日

Qの攻撃始まる

ハート「すごいねー。リムジン。びっくりした。」

スペード「早く、乗って。」


私は、広い車内に1人で乗り込んだ。

”どこに、座ればいいんだ?”

Qは、運転している。

遠くて、話ができない。


私のコンドまでは、あっという間に着いた。

歩いてもすぐの距離だから。


Qが、運転席から振り返って、

スペード「やっぱり、まだ帰らないで。

 少しだけ、僕の部屋に来て。

 お願い。」


”送ってくれるって言ったじゃない。”


スペード「お願い。ただコーヒー飲むだけ。

 お願い。お願い。」



お願い攻撃に降参した。



Qのコンドは、すぐ近くだった。

ちょっとガラの悪いコンドと言われている所だった。


Qは、リムジンの仕事をしている。

仕事用のリムジンだった。

経営とたまに運転手も自分でやっていた。


いつも、穏やかで、やさしい人。

部屋は、綺麗に整頓されていた。


コーヒーを入れてくれたが、

もう早朝になっていた。

眠くて仕方なかった。


ベッドに座って、

少しおしゃべりをしていたが、

もう限界。


私は、ベッドに横たわってしまった。

そして、ウトウトと。

”寝ちゃダメ。起きてなきゃ。”

と、思いながらも

体がベッドに沈み込んでいった。


うつろな状態の中、

”サンダル脱がせてくれてる‥‥。”

”ん? 何か唇に触れた?”

と、夢なのか、現実なのか。

とうとう、寝入ってしまった。



数時間後、目を覚ますと、

Qも隣で寝ている。

私が、体を動かすと、

すぐに目を覚ましてしまった。



ハート「ごめん。起こしちゃった。」

スペード「大丈夫。」

ハート「私、寝ちゃった。」

スペード「ごめん。
 
 アリスが寝ている時、

 キスしちゃった。」


”あれは、やっぱり。”


スペード「もう一度キスしていい?」


”えっ!どうしよう。まずいよ。”

と、答えに困っている間に

また、キスされてしまった。

それも、ディープに。


”これ以上は、絶対にマズイ!”


ハート「もう、帰らないと。」

スペード「そうだね。ルミが心配してるね。」

ハート「うん。きっと。」

スペード「送ってく。」



今度は、歩いて送ってくれた。

別れ際、電話番号を教えてくれと言われた。

”Qなら、いいかな。”


スペード「電話するね。」

と、帰っていった。



ハート「ただいまー。」

ダイヤ「また、何処行ってたのー?」

ルミと彼氏のトニーが来ていた。

ハート「うん。ちょっと。」

 
前の日、トオルの部屋に泊まって、

次の日に、またQの部屋に泊まった。

とは、言えなかった。

どちらも、何もなかったのだが。


しばらくして、電話が鳴った。

ルミが出た。

ダイヤ「アリス、Qから。」


”はやッ”


ハート「ハーイ」

スペード「今、別れたのに、

 またアリスに会いたいよ。

 大好き。

 今から、仕事行ってくる。

 また、後で電話する。」

ハート「‥‥うん。」



”なんか、

 押されちゃってるな。”

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posted by サクラダ アリス at 21:00| Comment(0) | ワイキキでの恋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大晦日

大晦日の日。

一応、ルミと部屋の掃除をする。

すぐ、終わる。

他にすることもなく、

またスパに行く。


”今年一年の垢を落とすぞー!”

サウナにいつもより長く入った。


昨日のトオルとのことを考える。

考えてみても、

トオルの気持ちは全くわからない。

自分の気持ちも。

”初めっから、2人で行くつもりだったのかなー?

 いや、そんなことはないはず。”



たっぷり汗をかいて、

体も気分もすっきりした。



カウントダウンは、マハラジャですると、

ルミと決めていた。

 

いつもより、ドレスアップして、

ルミとマハラジャに行く。



さすがに、すごい人の数。

イモ洗い状態。

その間をぬって、ルミとお立ち台に。

”今年最後だー。”

思いっきり踊った。



もうすぐ、カウントダウンという時、

歩いてる私の腕を誰かが強くつかまえた。



ハート「トオル‥」

トオルは、女の子を連れて来ていた。

ハート「マハラジャに来るなんて、珍しいね。」

トオルは、私を引き寄せて、

耳元で言った。

スペード「アリス、綺麗だよ。」

ハート「ありがとう。」


”やっぱり、アメリカ人だ。”


私は、びっくりして、

急いでその場を離れてしまった。



『‥‥5、4、3、2、1、

 Happy new year!!!!!』


私は、ルミと抱き合った。

恋人はいないから。

キスする相手はいない。


”もしかして、トオルは、私とキスするために

 ここに来たのかな?”

”そんなわけないか‥。”


ルミは、彼氏とキスしてる。

”いいなー。”



私は、ルミをおいて、マックスに会いに行った。


ハート「マックス!ハッピーニューイヤー!」

スペード「Happy new year, Alice.”

マックスは、軽く唇にキスしてくれて、

ウィンクした。

 
”やっぱり、今年の初キスは、マックスか‥”


カウンターで、マックスのくれたお酒を飲んでいると、

トオルもマハラジャから移って来た。


ハート「ハッピーニューイヤー、トオル。」

スペード「ハッピーニューイヤー」

トオルは、キスはなかった。


ハート「ルミがいるから、マハラジャに戻るね。じゃ、またね。」

スペード「ああ。」

素っ気ない返事!!



マハラジャに戻ると、Qがいた。

クラブ「今日は、僕が車で送っていくから、

 帰る時は言ってね。絶対だよ。」

ハート「うん。ありがとう。」



結局、閉店までいた。

踊りすぎて、騒ぎすぎて、クタクタだった。

Qが、

クラブ「下で、待ってて。車まわしてくるから。」

疲れたし、足は痛いし、

送ってくれるのは、ありがたい。



外に出た。

目の前にDが立っていた。

ハート「ハッピーニューイヤー、D。」

スペード「HAPPY NEW YEAR,ALICE.」

”ALICEって言った?”

Dが名前で呼んだ。

あまり、名前を呼んでくれなかった。

それだけで、嬉しくなった。


会話を交わすのは、久しぶりだった。

なんとなく、避けていたから。

また、Dに戻ってしまうのも怖くて。

でも、大丈夫そうだ。

もう、大丈夫。

”話できて、よかった。新年の初めに。”



しばらくして、

すごい車が私の前に現れた。

”もしかして、これなの?”

運転席から出てきたのは、

Qだった。

クラブ「アリス、乗って!」


それは、

豪華な、



リムジンだった。

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posted by サクラダ アリス at 09:00| Comment(1) | ワイキキでの恋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月30日

トオルの部屋

トオルの部屋は、とーても狭いステューディオだった。

そこに、物がたくさん。



スペード「言っただろ。狭いって。」

ハート「いいじゃん。おもしろい。」



ドレッサーの鏡に写真がたくさん飾ってある。

みんな、かわいい女の子。


ハート「どれが、彼女?」

スペード全部。」

ハート「えっ!?何?」

スペード「みんな、自分が彼女だと思ってる。」

ハート「ひどい!サイテー。」

スペード「いいじゃん。

 たまに会う遠くにいる彼氏なんだから。」

ハート「そうゆう問題?」



ジンだか、ウォッカだかをまた2人で飲んだ。

2人とも、ベロベロに酔っ払っていた。



ハート「こんなに飲ませて、襲う気でしょ?」

スペード「絶対しない!

 ハワイに住んでる子には、手出さないから。」

ハート「でも、キスしちゃったよね。」

スペード「アリスがいけないんだよ。

 かわいいから。」


”なんて?

 恥ずかし気もなく、さらっと。

 アメリカ人か?”

私は、急に何も言えなくなってしまった。



ハート「もう、ダメ。飲めない。寝よっと。」

スペード「洋服脱げば?Tシャツ貸すよ。」

ハート「あ、ありがとう。」



私は、トオルのTシャツに着替えて、

トオルのベットの左半分に横になった。

トオルもベットの右半分に。

スペード「おやすみ。」

と、キスをして、背中を向けてしまった。



”どうゆうつもりなのか、さっぱりわかんない。”


ハート「本当に、何もしないの?」

と、抱きついてみた。

スペード「しない!」


そして、もう一度キスをして、

スペード「おやすみ。」

と、目をつぶった。

私も、眠くて、そのままいつのまにか

寝てしまった。



朝、物音で目が覚めた。

トオルがコーヒーを入れている。


スペード「おはよう。」

と言って、またキスをする。

”ホントに昨日、何もなかったんだっけ?”

頭がぼーっとしていた。



ハート「まだ、9時じゃん。さっき寝たばっかだよ。」

スペードもう、9時だよ。」

ハート「朝、早いんだ。」

スペード「遊んで帰っても、いつもこの時間には起きるよ。」

ハート「えらいね。」


コーヒーを飲みながら、

昨日のことを思い返してみた。

そして、なんでここにこうしているのか、

不思議に感じた。

苦手だったトオルと2人で朝を迎えている。



今までに話したことのない、

お互いのことを話しながら、

たまに、イチャツキながらも、

微妙な距離を保っていた。



スペード「メシ食いに行こう。」

明るい日中に、2人でご飯を食べる。

これも、なんだか、想像できない光景。



ご飯を食べ終わると、いつものトオル。

スペード「じゃ、またね。」

素っ気無く、別れた。



部屋に帰ると、ルミが心配していた。

ダイヤ「どこにいたの?」

ハート「トオルのところ。」

ダイヤ「信じられない。」

ハート「私も。でも、何もなかったよ。」


何もなかったのか、あったのか。

一晩だけの行きづりの出来事だったのだろう。

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posted by サクラダ アリス at 21:00| Comment(0) | ワイキキでの恋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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