
一年後くらいに結婚できるかな。」

貯金全部使っちゃったから、お金ためないと。」

アリスのこと、気に入ると思う。」

話が、現実的なことになってきた。
今は、まだ、ハワイの夢の中にいたいような。
でも、現実の世界は、すぐそこまで迫ってきていた。
帰国3日前。
トオルの仕事先の
オーナーとも娘さんとも仲良くなったので、
トオルの仕事の間も
ずっと、トオルの側にいることができた。
娘さんとは、どんどん仲良くなった。
今度は、トオルがやきもちを焼いた。
私を取られたんではなく、
その子を私に取られて。
私は、複雑な気持ち。
その子の前では、トオルと距離を置く。
トオルが、私の腰に手を回しただけで、
ギロッて睨まれる。
仕事が終わって、
バイバイして、
やっと私だけのトオルになる。
でも、その日は、お客さんと飲む約束があった。
私も一緒にと誘われてた。
ワイキキから少し離れたスナック。
まるで、日本のスナックだった。
私たちより、少し歳の上の男性。
ここでもトオルの新たな一面。
私は、構ってもらいたかった。
トオルに触れていたかった。
でも、私のことは、ほとんど無視。
難しい話を真剣な顔でしている。
”真剣な顔、かっこいいじゃん。”
サラリーマン時代のトオルが想像できた。
”きっと、トオルは仕事もできる。”
頼もしかった。
遊んでいるところしか、見ていなかったから。
そんなトオルにまた惚れた。
毎日、もっともっとトオルを好きになる。
その後は、やっと2人きりになって、
クラブへ。
トオルに甘えられる時間がやっと来た。
今日は、一日ずっと一緒にいられたのに、
我慢し続けた感じ。
一気に爆発して、
トオルにピッタリ寄り添った。
これが、私の至福の時。
このクラブに来るもの、あと数回。
いったい、何回、ここに足を運んだのか。
初めて、来た時にDに出会った。
そして、チャーリーともここで出会った。
マックスがいて。
たぶん、トオルと会ったのもここが最初。
全く気にしない存在、いや
どちらかというと嫌いだった
トオルが今は‥。
不思議。
トオルもどれだけの女の子をここに連れてきたか。
今のトオルに、みんなが驚いている。
1人の子と付き合うなんて信じられないと。
私が、その1人になれて、よかった。
本当に。
そんなことを考えながら、
トオルの顔を見た。
やっぱり、タイプじゃない。
でも、
だーーーーい好き

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