何処かに行きたい、とか
何もなかった。
ただ、トオルと一緒にいれれば。
でも、
トオルは、私を最後のワイキキで
楽しませようとしてくれていた。
そのまま部屋には、帰らず、
WAVEに行った。
思い出の。






下のフロアを見ると、
Jの姿が。
やっぱり目立つ。
そして、かっこいい。
今となっては、
そのJと付き合っていたことが、
現実とは思えない。
”J、元気でね。”
2階席で、お酒を飲んでいた。
トオルは、スツールに座って、
私は、トオルの脚の間に立って、
トオルにもたれていた。
そこに、スクールの友達が来た。





と、耳打ちされた。
"えっ!?カッコいい!?んー。”
あまり、そうは思っていなかった。
私は、トオルがカッコいいから好きなんじゃない。
でも、そう言われると嬉しい。

こうゆうとこに一緒に来れるのいいね。
すごい仲良さそう。」
”そう。こんなに仲いいのに、
もうすぐお別れなんだよ。”
急に悲しくなった。
そんな時、
トオルが赤いバラの花を1輪くれた。
‥よく、クラブやレストランで
花を売っているお姉さんから買ったバラ‥

ごめんね。」
と言って、
トオルが泣いた。
後にも、先にもトオルが泣いたのは、
この時だけだ。
前に、人からもらった大きな花束を
トオルに見せびらかしたことがあった。
なんで、あんなことしたんだろう。

私が、トオルを包みこむように抱きしめた。
”トオルが愛してくれるだけで‥。”
2人で、初めて深酒した。
飲んで、寂しさを紛らわそうとしていた。
2人ともフラフラで、絡み合いながら
トオルの部屋まで歩いて帰った。
部屋に入ると、
私はそのままベッドに倒れこんだ。
トオルがブーツを脱がせてくれた。


お酒を飲んでも、
2人とも別れの悲しみから抜け出せなかった。
お互いの気持ちを何度も
確かめ合った。
”これなら、大丈夫!”
と納得できるまで。
そして、
お互いを慰めあうように、
寄り添って眠った。
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