が多くなった。
会社の同僚、先輩、中学時代の友人、高校時代の友人、大学時代の友
人、大学のサークル仲間、昔のバイト先の仲間等。
こんなにも東京の生活では、私の周りにたくさんの人がいてくれて、
この人達から離れて一人ぼっちになるのは、淋しいのでは?
そんなことも考えそうなものだが、友人達の心配もよそに、私の中で
は期待と希望だけだった。
ただ、私のために集ってくれた人達の暖かさに感謝、感謝の気持ちだ
けだった。
そんな飲み会が、続いたある日の帰り道。
ほろ酔いでうとうとと電車の中で半分居眠り。
その時ふと目を上げると。
あの15年間思い続けた彼が、私の前に立っていた。
なんでえー!!!
その電車は、彼の通勤経路でもなく、聞くと研修の帰りでたまたま乗
ったと。
こんな赤い顔して、会いたくなかった。この服OKかー?
と、一瞬のうちに色々なことが頭に巡った。
でも何気ないふりを装い、どちらかと言うと素っ気なく、
「会社辞めて、ハワイに行くんだー。」と軽く言った。
彼は、サーファーで一度だけハワイに行って、波に乗って、ハワイが
大好きだ。と。「いいなー。気を付けて行って来いよ。」って。
私は、なんでハワイに行くと思ってんのー。と心で思いながら。
「じゃね。またね。」と、先に電車を下りて別れた。
涙が出てきた。悲しいわけでも、淋しいわけでもなかった。
今まで、偶然に会うことなんて一度もなかったのに、ちゃんと彼に私
の決断を伝えることができた。これって必然。偶然ではない。
単純に彼に会えたことが、すごーく嬉しかった。そして、私がハワイ
に行っていることを彼が知っていてくれることが、嬉しかった。
‥‥その当時は、何とも思っていなかったが、この後、現在も『ひき
よせ』の力をとても強く感じる。心は届く。と信じています。‥‥